独学で合格できる?

行政書士試験に独学だけで合格できるかどうかという質問には、「できます」と回答しますが、正直言ってあまりおすすめはできません。
市販のテキストを使い自力で勉強しても、的確な学習ポイントが分からず、全範囲を勉強してしまいがちです。

行政書士試験を受けるのに3年ほどの勉強期間を見越して、コツコツと勉強し、それが苦痛にならないタイプなら独学でも十分に合格することは可能です。なんといってもテキストや問題集以外のお金がかかりません。この点が、独学の最大のメリットでもあります。

次に行政書士試験のために通学で学ぶという方法があります。
生身の先生がいて疑問点にはすばやくアドバイスをくれますし、一緒に学ぶ生徒と語り合う内にモチベーションはアップします。ただし、先生の当たりはずれは避けられませんし、受講時間は学校に合わせるので社会人には少し難しいのも事実。また、通学は基本的に学費が20万円以上かかることがほとんどですので、これもネックになってしまうという人も少なくありません。

独学と通学の間に位置するのが、通信講座です。試験のポイントを手探りで探すような独学と違い、行政書士試験合格に特化した教材が用意されていますし、価格も5万程度なので、通学のように高額でないのがほとんどです。
もっとも、勉強時間を捻出するのは受験生本人ですし、勉強しなければ、いくらよい教材あっても合格はできません。けれど、合格への最短距離を進めるための材料は通信講座で手に入れることができます。

行政書士試験を扱っている通信講座も数限りなくありますが、無料添削サポートがあったり、メールやFAXで質疑応答が可能な通信講座を選ぶと後々安心して勉強することができます。
独学、通学、通信講座のどれを選ぶにしても、試験当日に「できることはすべてやった!」と胸をはれるよう、悔いのない勉強をすることが一番大切です。
晴れて行政書士の資格を手に入れるその日まで、今日も一日がんばってください!

モチベーションを保つ技

行政書士の勉強は一夜漬けでできるものではありません。約一年かけて、本番当日までコツコツ地道にがんばる必要があります。
一年は終わってしまうとあっという間ですが、渦中にいると必ず何度か中だるみをしてしまいます。

自分はなぜ行政書士を目指しているのか、なぜ勉強をしているのか、なぜこんな苦しい思いを……等々、疑問に感じることは一度や二度ではありません。
そんな時にぜひやって欲しいことがふたつあります。

ひとつは、目標を紙に書くこと。もちろん、行政書士を目指すと決心した時点で、『行政書士試験合格』と書き、部屋で一番よく目に付く場所に貼ってください。そして、もう一枚一ヶ月先の具体的な目標を書くのです。
例えば、『テキスト2回目を読み終える』、『法律用語を50個暗記する』でもいいのです。
そして、それを達成したらまた新しい直近の目標を新しく掲げます。
目標は頭の中で描くより、文字として書き出した方がより明確になります。昔からある方法ですし、そんな当たり前のこと……と思うかもしれませんが、実際にやってる人は少ないもの。ぜひ、今からでも目標を書き出してください。

パソコンやワープロではなく、きちんと自分の文字で書くのもポイントのひとつです。
書くという行動自体が脳を活性化させますし、進むべき道を目にすることで、意識がはっきりクリアになります。

もうひとつは、人の体験談を読んでみること。
行政書士に関するサイトや雑誌などを読んでいると、たくさんの合格体験記が載っています。それぞれ、年齢も性別の職業も違いますし、行政書士に興味を持ったきっかけや勉強の方法や時間も違います。

けれど、彼や彼女たちも一度は勉強につまづき悩み、それを乗り越え合格を手にしている、まさに「先輩たち」なのです。
中には、自分と同じような年代や生活環境の人もいることでしょう。その人たちが努力して夢を掴んだ話を読む内に、その後に倣いたいという気持ちがきっと湧いてくるはずです。

丸暗記って意外とカンタン!

行政書士合格の勉強と切っても切れないのが「記憶」することです。
理論立てて思考するような問題に関してはテキストなどを利用し、出題を理解して考え……という過程が必要になってきますが、その出題に出てくるような法律用語・単語は、最初はまるっと暗記するするしかないのです。

この記憶するために最適なのが、通勤・通学中や食事中の「ながら」で勉強する時間です。腰をすえて本格的に勉強するには細切れの短い時間ですが、逆に単語などを覚えるにはこれ以上最適な時間はありません。

記憶力は年と共に衰えてくるといいますが、そんなことを行っていては行政書士資格の試験はおろか、勉強をスタートさせることもできません。初めは少々億劫ですが、やりはじめている内に記憶すること自体楽しめるようになるので、まずは気軽に始めてみましょう。

もちろん、記憶するにはいくつかのコツがあります。
脳にはいくつかの癖があるので、それを利用することで記憶力は俄然アップします。

脳は一度で物事を覚えるのはとても苦手です。生物が生きていく上で、起こった出来事をすべて覚えるだけの容量を脳は持っていません。そのため、何度も起こった出来事は「生きていく上で必要なこと」と判断し、記憶します。この原理に従えば、何度も反復を行えば、脳は確実にそれを記憶していくのです。

上記と同じ理由で、わくわく、ドキドキしながら覚えるたことは「生きていく上で必要なこと」として脳にストックされます。これを利用したものが、いわゆる「語呂合わせ」。意味のない数字などをストーリー仕立てにすることで、脳に感動と共に刷り込ませることができるというわけです。
これに近いパターンで手や指を動かしながら暗記するという方法もあります。また、軽い音楽と共にリズミカルに覚えるのも、脳に記憶をとどめやすくする方法です。

脳と上手につきあえば、難解そうな法律用語の丸暗記も意外とするするできるので、一度おためしください。

勉強するのにおすすめの場所

行政書士の勉強をする時間はトイレや移動時間など細切れなものプラスまとまってする時間を利用するといいというお話をしました。

前者はともかく、後者で気をつけたいは、その勉強を行う場所です。
家族がいる場合は応援こそしてくれますが、勉強をするにはやはり気が散る存在ですし、仮にひとり暮らしだとしても、そこにパソコンかテレビがあれば、ふと手が伸びてしまうもの。

そう、実は自宅というのは意外に勉強場所として適していないのです。
では、どこで行政書士資格試験の勉強をすればいいかというと、代表的なものは次の2つになります。

図書館

言わずもがな、勉強をするための自習室を併設しているとこがほとんどです。普段、図書館に行く習慣がないとどこにあるかさえ分かりませんが、調べてみると思いがけず家のすぐそばにあったりします。
また、会社のそばにも図書館があることも。この場合はランチタイムの他、仕事帰りに数時間だけ自習室に寄って勉強できるので、大変ラッキーです。

ファミリーレストラン

改めて見てみると、ファミレスで勉強している人はほんとうに多いものです。軽い食事とドリンクバーをオーダーすれば、2時間程度なら気兼ねなく勉強することができます。最近では24時間営業のところも多いので、気が向いた時にいつでも勉強することができます。
ただし、ランチやディナー時など繁忙時間は避けるようにしましょう。中には、自習禁止となっているファミレスもありますので、事前にチェックが必要です。

この他にも行政書士試験の勉強に適した場所はいくつかあります。例えば、あまり長居はできませんがチェーン系列のカフェや、少々お金はかかりますが居心地は最高にいい有料自習室など。その時々によって使い分けてもいいかもしれません。

また、勉強をする際は、シーンと無音な中でするよりも、人の話し声や生活音が多少あるほうが集中できるという実験結果も出ています。
最初は色々な場所で勉強してみて「私の勉強場所はここだ!」というスペースを見つけると、その後の勉強もスピードアップすること間違いありません。

テキスト選びと使い方のコツ

行政書士試験の勉強をするには、まずはテキストと問題集がなければ始まりません。
ふらりと本屋で行って何10冊、何100冊ある行政書士関連の本の中から、むやみやたらに探してみても、あなたにぴったりのテキストに出会える確率はかなり低いのです。

やる気ばかりが先行して本屋に行くと、つい分厚く文字が詰まった重厚なテキストを選んでしまいがちですが、実はこういったテキストでは長く勉強を続けることは困難です。
勉強をするためにはある種のエンタメ性のあるテキストの方が、結果的に勉強に力が入り、脳に記憶として残りやすくなります。

良いテキストの例をあげると、「語呂合わせが載っている」「イラスト、図表が多い」「2色刷り」などがあります。一見、そんなことで?!と思うかもしれませんが、語呂合わせは脳科学者もすすめるほど、脳の記憶原理に直接働きかける記憶方法ですし、イラスト、図表があるほうが理解が早いのも事実です。また、黒一色よりは2色の方がインパクトとして脳に残るので、これもやはり記憶に残りやすいのです。

また、あまりページ数の多いテキストはおすすめしません。適度なページ数で「これならできるかも?」と自分のキャパに適したものを選ぶようにしましょう。
何冊か候補がある場合は、同じ項目をいくつか読み比べることで、どちらがより自分に向いているかが分かると思います。

こうして入手したテキストは、最低3回は読むのが上手な使い方です。
一度目は流し読み程度でOKです。この段階では何を書いているかちんぷんかんぷんでもかまいません。疑問に感じる部分や不明点が出てきても、中断せずに、まずは一度読みきること。
二度目、三度目になってから、テキストの気になるところを調べたり、覚えたり、本格的に勉強するようにします。

中には何冊もテキストを用意し、手をつけては「分からない」と言って次のテキストへ……という人もいますが、この方法では何も身につきません。
初めは多少分からなくても、吟味して選んだ一冊のテキストを前述のやり方で3回読めば、試験に必要な知識は自然に習得できるはずです。

勉強時間はこうして作るべし

行政書士試験に合格するたにがんばって勉強するぞ!と気合を入れたものの、そもそも勉強をする時間をどうやって捻出していいか分からないという人も多いもの。

学生なら勉強が本分ですが、行政書士など資格試験を目指す人は社会人がほとんどで、働きながら勉強をすることになります。
朝はバタバタする、残業がある、つきあいの飲み会がある、土日は休みたい……。
気持ちはとてもよく分かりますが、こういった日々をのんべんだらりと送っていて、行政書士の試験に合格することはほぼ不可能です。

行政書士資格に合格するために必要な時間は最低で300時間と考えてみてください。
平均で一日に少なくとも1時間は勉強する必要があります。
仕事していたら、一日1時間を作るのは難しいと思うかもしれませんが、それはちょっとした時間の使い方でなんとでもなります。

私たちの暮らしの中には、特にそれに集中してなくてもよい時間がたくさんあるのです。
例えば、トイレの中、通勤電車の中、食事中……。これらはルーティン的にこなしている行動で、体は動いているものの脳はほとんど使ってない状態です。こんな時間に勉強しないなんてもったいない話です!

朝食を取りながらテキストを読み、トイレで法律用語を暗記し、通勤、通学中もテキストを読むのにぴったりの時間です。
会社勤めのお昼休みに同僚たちと食事をする習慣がある人は「行政書士を目指すから」とはっきり宣言をして、ランチタイムを勉強時間に変えてしまうのです。このお昼だけで小一時間の勉強時間は確保できています。

また、できることなら、いつもより一時間早く起きて勉強するのもおすすめです。朝方の脳はドーパミンが大量に放出されているため、効率がよく達成感や充実感を感じやすい傾向にあります。
上記のちょこちょこ勉強+朝の一時間で、合計2時間の勉強時間を作ることができました。

また、土日に数時間まとまって勉強できる時間を作りましょう。「やる気」は実は実際にやりはじめてから出ないと出てこないということが、脳科学的に判明しています。つまり、まずは1時間と決めて勉強をしはじめて、やる気が出てきたらその後、何時間勉強しても大丈夫という時間を用意しておくのです。
こうして、行政書士の勉強をする時間を作っていけば300時間なんてあっという間。すぐに600時間、900時間の勉強が出来、受験への自信がどんどんついてくるはずです。

行政書士合格率は8%?!

行政書士資格の合格率は平成27年度で13.12%です。

しかしさかのぼっていくと、26年度で8.27%、25年度10.10%、24年度9.19%、23年度8.05%、22年度6.60%、21年度9.05%、20年度6.47%……となっていて、過去通算平均すると8%台くらいでしょうか。
合格率8%と数字だけ見ると、難易度が高く難しい試験に思えてきます。
100人受けて8人しか受からない試験の中、その8人に入れるだろうか……と不安になってしまうのも無理はありません。

けれど、この8%という数字に惑わされて行政書士資格をあきらめてしまうのは尚早です。
これにはいくつかの理由があります。

ひとつは、受験者が圧倒的に多いということ。平成11年頃まではおよそ3万人程度だった受験者が、15年度には8万人オーバーにまで増えているのです。当時は社会的に資格ブームだった上に、TVドラマや漫画などで行政書士がテーマに使われたことも背景になると思います。

こうして受験者数が増えている上に、行政書士の試験は受験資格がまったくない、という要因が加わるのです。
その気さえあれば、高校生でも100歳以上の人でも受験することは可能です
現に平成22年度は10代の受験者が995名(内36名合格)、60歳以上の受験者が3094名(内94名合格)もいました。

本気で合格する気で行政書士について勉強をし、本番に挑む人がいるのは当然なのですが、「受験資格が問われない」ために、軽い気持ちで記念的に試験会場に来る人も少なくないのです。
ほかの資格試験等に備え、試験の雰囲気だけを見に来るという人もいます。あるいは、受験申し込み時はやる気満々だったけれど、試験までに勉強が間に合わずはなから合格をあきらめている人も。

行政書士の資格試験は合格率8%というと非常に難しい気がしますが、試験内容自体は難易度はそう高いものではありません。受験者の偏差値的なものが低いので、合格率が下がっているだけと言い切っても言いすぎではないのです。

合格率の低さのカラクリさえ理解しておけば、そう恐れることはありません。
行政書士の試験は絶対評価で60%以上の問題が正解すれば、合格することは間違いないのです。

行政書士合格に必要な勉強時間

行政書士試験に合格するために、必要な勉強時間は短い人で300時間、長い人で1000時間といわれています。
人によって3倍以上も違うの?と驚かれるかもしれませんが、例えば、法律の知識が初めからあったり、資格試験をいくつも経験して勉強や記憶のコツを心得ている人ならば短期間勉強するだけで、行政書士に合格することができるでしょう。

逆に、法律に対して知識がまっさらで、勉強そのものがあまり得意でなかったり、社会人で学業から離れて長い人などは勘を取り戻すだけでも時間がかかってしまいます。
また、使っているテキストや参考書、教材、指導する先生のいる、いないでも大きく影響されるので、一概に「○○時間」といえないのは当然のことなのです。

行政書士のための勉強は一番短くて300時間、と言われると、一瞬300時間という数字にひるんでしまいますが、ものは考えようです。
一年365日で一日1時間勉強すると、65日も「勉強しなくていい日」があります。65日というと約2ヶ月です。約2ヶ月も勉強しなくていいと考えると、意外と勉強時間は少ないと感じませんか?
また、こんな考え方もあります。300時間を12ヶ月で割ると、25時間になります。一月で25時間の勉強をすればいいのですが、毎日2時間勉強すれば、12.5日。月の内、半分以上は勉強しなくでもOKなのです。

もちろん、これらの考え方は単純に時間を割ったりしただけのものですが、やる前から「いっぱい勉強しなきゃいけないんだな」と考えて尻込みするよりは「これなら出来るかも」と前向きな気持ちになるのも大切なことです。

行政書士資格に合格するための勉強ですから、ポイントを抑えて必要なことをしっかり頭に叩き込むこと。やることは明確に決まっているので、後はただ淡々と勉強するのみです。
コツコツ毎日やるのが理想ですが、人によって勉強や記憶の仕方は違います。その人が一番やりやすく、楽しく勉強できればそれに越したことはありません。
ただ、勉強する内容量は決して少なくはないので、学生時代のテストの一夜漬けのように、行政書士試験本番前の数日だけ……というのは厳しいということだけ、肝に銘じておいてください。

合格するには60%正解すればOK!

行政書士の勉強をするためには、その内容を把握することが大事だというお話をしました。
このページではその内容と合格ラインについて説明したいと思います。

行政書士試験の科目は、法令科目46題、一般知識14題の合計60題になります。
出題の形式はほとんどがマークシートですが、法令科目には40文字程度の記述問題も出題されます。

合計60題合計300点満点で、180点が合格ラインです。180点というとまだ敷居が高く感じますが、出題数の60%。6割正解すれば合格できるのですと思えば、意外といけそうな気がしてきませんか?
そして、この合格ラインは絶対評価のため、180点取れば誰もが合格です。同時に受験する人たちの人数やレベルは関係ありません。あくまで、自分自身との戦いです。きちんとゴールを見据えて勉強すれば、行政書士という資格にたどり着くことができるのです。

合格ラインについて、もう少し詳しく説明すると、法令科目が満点の50%以上、一般知識科目が満点の40%以上、合計60%以上が合格基準になります。
また、採点の比率ですが、法令科目は、行政法92点、民法76点、憲法28点、地方自治法20点、 会社法16点、基礎法学8点、商法4点、一般知識科目は56点となっています。

これらをくまなく勉強して頭に叩き込めれば申し分ないのですが、天才でない限り、とても無理な話。そこで、配点比率の高い、行政法、民法、一般知識にポイントを絞って、確実に回答できるようになれば、おのずと合格率もアップします。

行政法、民法は一見取り付きにくく難しそうですが、それはみんな同じです。特に民法は条文が多く出題範囲が広いので、気後れしがちですが、過去問題を丁寧に勉強することで、出題の傾向が理解でき、また過去問題を解くことで自信にもつながります。行政法は基本問題が出題されることが多いので、基本をしっかり勉強するのが一番の早道です。

一般常識というと、民法以上に出題範囲が広く、勉強するのに戸惑うかもしれませんが、テキストや参考書を参考に過去問題をチェックしていくことで、必ず克服できます。
まずは、行政法、民法、一般常識に照準を絞って勉強することが、行政書士資格に合格するテクニックのひとつといえるかもしれません。